デニールとは?デニール数の意味は?デシテックスとの違いは?

繊維製品の基礎知識
この記事はこのような人にオススメ!

・デニールとは?
・デニール数は何を意味してるの?
・デシテックスとの違いは?

どもどもTにぃです

みなさん「デニール」って何のことか知っていますか?
ストッキングでよく「80デニール」などと書かれているあれです

「デニール」とは糸の太さの目安を表すものです
なので同じストッキングでも80デニールと160デニールでは使用する糸の太さが違うため、見た目や暖かさなどに差が出るので状況によって使い分けることができます

そして同じように糸の太さを表す単位として「デシテックス」があります
これはあまり馴染みのない人も多いと思いますが、繊維に関わるお仕事をしている人は必ず聞くことになります

ではその「デニール」と「デシテックス」は何が違うのでしょうか

今回の記事を読むことでデニールとは、デシテックス数の意味、デニールとデシテックスの違いについてお分かりいただけ、デニールとデシテックスについての理解が深まると思います

ぜひ最後までご覧ください

 

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デニールとは?

デニール

・長繊維糸の太さの目安を表すもの
・9000mで1gのとき1デニール
・数字が大きくなるほど太い糸
・直径を表しているものではなくあくまで目安

デニール(D)とは化学繊維などの長繊維からできた糸の太さを表す単位のことです
厳密にいうとデニールは一定の長さに対してどのくらいの重さがあるかを表したものなので、太さの目安のことです

長繊維に関しては下の記事で解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください


以前もお話しましたがストッキングにはナイロンが使われることが多いためデニール表記となっています

そしてデニール数にはちゃんと算出方法があり下記のように定義されています
“9000mあたりの重さが1gの場合その糸を1デニールとする”
つまり冒頭の80デニールの糸の場合は9000mあたり80gの糸を使用していることになります
対して160デニールの場合は9000mあたり160gの糸で必然的に重い(=太い)糸ということになります
デニールは数字が大きくなればなるほどその糸の太さが太くなるということです
そして使用する糸が太くなるということは生地に厚みが出たり透け感が少なくなることにつながります
それはストッキングに置き換えると地肌の見え方や脚ラインの出方、そして暖かさに影響することになります
なのでデニール数というのはかなり重要な数字となりますので数字の意味をしっかり理解することが大切なんです

ちなみに太さを表すのであれば直径のほうがよいのでは?と思う人もいると思います
しかし糸だと太さを直径で表すと問題が起こる場合があるのです
糸とは繊維を束ねて捻り合わせたもののことをいいます
この捻り合わせることを撚糸(ねんし)と呼びこれがポイントになります

繊維を毛糸に置き換えてイメージしてください
3本の毛糸をそのまま束にする場合と捻り合わせる場合でその直径って違いませんか?
恐らく捻り合わせたほうが直径が細くなることが想像できると思います
同じ毛糸3本なのに捻り合わせるかどうかで直径が変わってしまうのです
そしてこの捻る回数を増やせば増やすほど直系はどんどん細くなってしまいます
これが糸の太さを直径で表さない理由なんです

同じ糸でも捻る回数で直径が変わってしまうのであれば直径はあまりあてにならないですよね
なので捻る回数の影響を受けにくい長さに対する重さという数字で太さの目安を表すことになったのです

撚糸については下の記事で解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください

 

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デニールとデシテックスの違いとは

デニールとデシテックスの違い

・1デニール=9000mで1g
・1デシテックス=10000mで1g
・デニール×1.11≒デシテックス

デニールと同じく長繊維の太さを表す単位としてデシテックス(dtex)があります
ではデニールとデシテックスはどのように異なるのでしょうか

デシテックスは下記のように定義されています
“10000mあたりの重さが1gの場合その糸を1デシテックスとする”

えっ、デニールとたいして変わらない・・・
おっしゃる通り!w デニールとデシテックスでは基準の長さが違うだけなんですよね

繊維業界では以前はデニールが多かったですが最近ではデシテックスが一般的とされています
ただどちらで表示しても間違いはなく大きな問題にもなりません

ただしデニールとデシテックスに、デシテックスをデニールに換算したいときは少しだけ計算が必要です
デニールは9000mでデシテックスは10000mです
つまり9000m×1.11…≒10000mということになりますよね
よって
80デニール≒89デシテックス(80×1.11≒88.8)
178デシテックス≒160デニール(178÷1.11≒160)
となります

覚えておくと役に立つときがきっとあると思います

  

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まとめ

まとめ

・デニールとは長繊維糸の太さの目安を表す単位
・数値が大きいほど糸が太い
・1デニール=9000mで1g 1デシテックス=10000mで1g
・デニール数×1.11≒デシテックス

今回はデニールについてお話してきました

デニールとは化学繊維などの長繊維からできた糸の太さを表す単位のことです
厳密にいうとデニールは一定の長さに対してどのくらいの重さがあるかを表したものなので、太さの目安のことです

デニールは数字が大きくなればなるほどその糸の太さが太くなることを表します

9000mあたりの重さが1gの場合その糸を1デニールであり、一方10000mあたりの重さが1gの場合その糸を1デシテックスと定められています

「デニール数×1.11≒デシテックス」「デシテックス÷1.11≒デニール」と算出することができます

使用する糸の太さで製品の見た目や着用感などが大きく変わります
デニールの意味を知ることで数字を見るだけでイメージが出来るようになってきます
数字の意味をしっかり理解して自分に合うものを選んでいきましょう

ではまた!

 

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