マーセライズ加工(シルケット加工)とは?特徴や加工方法を解説

繊維製品の基礎知識
この記事はこのような人にオススメ!

・マーセライズ加工とは?
・マーセライズ加工の特徴は?
・マーセライズ加工はどんな加工方法なの?

どもどもTにぃです!

みなさん「マーセライズ加工」というものをご存知でしょうか?

マーセライズ加工とはアルカリ処理することで綿繊維を改質させる加工方法のことです

綿繊維に関しては下の記事で解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください

   
綿繊維は改質させることなくそのまま活用することはできますが、マーセライズ加工を施すことで加工前には無かった特徴が発現し、生地や製品のグレードを1段階上げる役割を果たします

今回はそんなマーセライズ加工について解説していこうと思います

この記事を読むことでマーセライズ加工とは、その特徴、加工工程についてお分かりいただけ、マーセライズ加工についての理解が深まると思います

ぜひ最後までご覧ください!

   

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マーセライズ加工とは?

出展:やさしい繊維の基礎知識
マーセライズ加工

・綿をアルカリ処理する加工
・光沢の発現など様々な変化
・日本ではシルケット加工とも呼ばれる

マーセライズ加工とは綿糸または綿の織編物をアルカリで処理することで外観や性能などを変化させる加工のことです

綿繊維が水酸化ナトリウム濃厚水溶液の処理で膨潤し、その結晶構造が「セルロースⅠ」から「セルロースⅡ」に変化する現象を「マーセル化」と呼びます。
マーセル化を緊張下で行うことで光沢の発現や染色性の向上など様々な変化が得られ、このようにマーセル化させる加工をマーセライズ加工といいます

1884年にジョン・マーサーが無緊張下で綿繊維の高濃度水酸化ナトリウム水溶液処理を行った際、著しく膨潤し収縮することを発見しました
その後1890年にホーレス・ロウが緊張下で綿繊維の高濃度水酸化ナトリウム水溶液処理することにより、収縮が抑制され同時に諸特性の向上と光沢が得られることを発見しました
これがマーセライズ加工として現在でも用いられており、高濃度水酸化ナトリウム水溶液処理はマーサーにちなんで「マーセル化」と呼ばれることとなりました

マーセライズ加工によって通常であれば光沢の無い綿繊維に絹(シルク)のような光沢が発現するため、特に日本では「シルケット加工」と呼ばれる場合もあります
絹繊維に関しては下の記事で解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください

   

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マーセライズ加工の特徴は?

出展:学振版 染色機能加工要論
マーセライズ加工の特徴

・光沢感が得られる
・染色性が向上
・物性面が変化   など

マーセライズ加工を施すことによって「光沢感」「染色性向上」「各物性面の変化」などの特徴が綿繊維に発現します

綿繊維は高濃度水酸化ナトリウム水溶液中で膨潤し、横断面積が増大すると共に円形に近くなります
そのことによって繊維表面の小じわも消え通常の綿繊維には無い光沢感が得られます

またセルロースⅠからセルロースⅡへと変化する中で結晶性が若干低下し、このことが染色性の向上につながっていると考えられています

それら以外にも「強度向上」「寸法安定性向上」「伸度低下」などの各物性面での変化も現れます
綿繊維は水分の影響を受けやすく水による収縮が起きやすいため、特に寸法安定性向上は大きなメリットにつながります

   

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マーセライズ加工はどんな加工方法なの?

マーセライズ加工の工程

①アルカリ処理
②緊張
③水洗・乾燥

マーセライズ加工の工程としては「①アルカリ処理」「②緊張」「③水洗・乾燥」に大きく分けられます

それぞれ解説してきます

【①アルカリ処理】
浴中でアルカリ処理を行うことで綿繊維をマーセル化させます
20%程の水酸化ナトリウム水溶液で20℃前後の温度で処理することで綿繊維を膨潤させます
※加工条件の一例であり、目的に応じて条件は異なります

【②緊張】
浴中で張力をかけることで緊張状態にします
緊張下でアルカリ処理を行うことで光沢、染色性向上、物性面変化などの特徴が発現します

【③水洗・乾燥】
緊張させたまま水洗して水酸化ナトリウム水溶液を除去し繊維の携帯や性状の変化を固定します
その後乾燥することで水分を失い更に繊維径は小さくなります

   

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まとめ

まとめ

・マーセライズ加工は綿繊維をアルカリ処理する加工
・光沢、染色性向上、物性面での変化が現れる
・①アルカリ処理②緊張③水洗 の工程

今回はマーセライズ加工について解説してきました

マーセライズ加工とは綿糸または綿の織編物をアルカリで処理することで外観や性能などを変化させる加工のことです

綿繊維が水酸化ナトリウム濃厚水溶液の処理で膨潤し、その結晶構造が「セルロースⅠ」から「セルロースⅡ」に変化する減少をマーセル化と呼びます。
マーセル化を緊張下で行うことで光沢の発現や染色性の向上など様々な変化が得られ、このようにマーセル化させる加工をマーセライズ加工といいます

マーセライズ加工を施すことによって「光沢」「染色性向上」「各物性面の変化」などの特徴が綿繊維に発現します
物性面での変化としては「強度向上」「寸法安定性向上」「伸度低下」などが挙げられます

マーセライズ加工の工程としては
①水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ処理しマーセル化させる
②緊張状態でマーセル化させることで各特徴発現
③緊張状態で水洗し水酸化ナトリウム水溶液除去し形態や性状の変化を固定後乾燥
となります

マーセライズ加工やシルケット加工といってもなかなか馴染みのない名前だと思いますが、身近な綿繊維に対してごく一般的に施される加工です

製品の企画上必要となる場合もあればものづくり現場の都合で施す場合もありますが、マーセライズ加工を施した製品は多く流通しています

比べてみないとその違いはなかなか分かりにくい部分もありますが、綿繊維を改質させる手法としてマーセライズ加工といものがあるといことをぜひ頭の片隅にでも置いていただければと思います

ではまた!

   

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