どもどもTにぃです
「人工皮革や合成皮革を使っている製品の劣化が気になる」
という方は多いのではないでしょうか?
例えば「バッグの表面や持ち手がボロボロになってきた」「ソファーの表面がひび割れてしまった」「ジャケットの表面がねちゃつく」などは人工皮革の劣化が原因で起こるものです
実は人工皮革はその構造上、どんどん劣化していってしまうのは致し方ないことなのです
でも人工皮革の製品は安いものではありませんし、ましてやお気に入りのアイテムであれば少しでも長く使っていきたいですよね
そんな方のために今回は人工皮革の劣化はなぜ起こるのか、劣化の軽減方法に関して解説してこうと思います
この記事を読むことで人工皮革製品の取り扱い方法がお分かりになり、劣化を防いで長く使用していただけるようになると思います
ぜひ最後までご覧ください
人工皮革とは
人工皮革とは本革を模してつくられる人造皮革の一種です
同じようなもので合成皮革がありますが厳密にいうと人工皮革とは異なるものです
人工皮革と合成皮革の違いについては下の記事で解説していますの合わせてご覧ください
人工皮革は基材にランダム三次元立体構造の不織布を用いて、それにポリウレタン樹脂を含侵またはコーティングさせてつくられます
この基材にポリウレタンを含侵またはコーティングすることで本物の動物の革にあるコラーゲン層を再現しており、より本物の革に似た風合いを作り出すことができます
またこの基材である不織布をマイクロファイバーやナノファイバーを用いてつくり、それを起毛させることで独特の触感なスエード調にすることもできます
そして金型で凹凸をつけることで見た目にも本物の革のように見せることができ、よりリアルな再現が可能となっています
ただしこの基材は特殊な不織布なので、使われる繊維の種類は豊富ではありません
基本的にはポリエステル、ナイロンなどの合成繊維である場合が多いと思われます
人工皮革が劣化してしまう原因
人工皮革が劣化してしまう理由は表面のポリウレタン樹脂の劣化が大きく影響しています
人工皮革は特殊な不織布にポリウレタン樹脂を含浸させたりコーティングしたりしてつくられます
つまり表面に出ているのはポリウレタン樹脂層ということになります
このポリウレタン樹脂はデリケートで弱点が多く劣化しやすいという欠点があります
ポリウレタンに関しては下の記事で解説していますので合わせてご覧ください
ポリウレタンの劣化の原因となるものは「加水分解」「紫外線」「皮脂汚れ」「カビ」などです
特に加水分解は空気中の水分と反応して分解してしまう現象のことなので、どのような環境下であろうと放置しておくだけで進行していってしまう厄介な現象です
この現象が起こることでポリウレタンを使用している製品の寿命は一般的にせいぜい3年程度といわれています
また日光にされされる場面も、使用することで皮脂汚れが付着する可能性も日常生活を送る上で十分にあることですので、ポリウレタンの劣化は起こって当然のようなものなのです
柔らかく弾力性があり風合いが良い優れもののポリウレタンですが、弱点が多いのが大きな欠点です
そしてそれがそのまま人工皮革の劣化につながってしまっているのが残念ですね
人工皮革の劣化を軽減させるコツ
【湿度の高いところで保管しない】
加水分解は空気中の水分と反応して分解することです
なので空気中の水分が多いとそれだけ分解が進んでしまいます
よって湿度の高いところでの保管は避けたほうが良いです
また常に湿度が高い状態とところではカビが発生しやすくなってしまいます
カビも劣化につながる要因ですので注意が必要です
保管は空気が通りやすい場所が良いですね
【直射日光が当たるところで保管しない】
紫外線を常に浴びてしまうような場所での保管、使用は避けたほうが良いです
常に紫外線を浴びてしまうことで劣化はどんどん進行していってしまいます
また紫外線を常に浴びることで劣化してしまうだけでなく、人工皮革部分以外も変色などの影響が出てしまう可能性があります
紫外線の力は非常に大きく、色だけでなく物によっては繊維自体も破壊してしまう可能性もあります
日の当たらないような場所で保管するようにしましょう
【汚れた場合はすぐに拭き取る】
汚れをすぐに拭き取ることも劣化を軽減する方法として非常に大切です
付着した汚れが原因で、そこから劣化が進んでいってしまう場合があるからです
またバッグを使用した後、ソファーに座った後には拭き掃除をすると良いと思います
人工皮革のアイテムを使用することで皮脂が付いてしまう可能性は十分にあります
面倒かもしれませんが、細かなお手入れが長持ちさせるコツだと思います
まとめ
今回は人工皮革の劣化について解説してきました
今回の話は人工皮革だけでなく、合成皮革でも同じように当てはまる部分がありますのでぜひ参考にしていただければと思います
どちらも共通して、「湿度」「日光」「汚れ」に気を付けていただければ劣化は軽減できると思います
繊維製品はデリケートな面がありますので、細かいお手入れが必要だったり取り扱いに気を付ける必要がある場合があります
繊維の種類や製品の種類によってそれぞれ異なるため、きちんと覚えようと思うと結構大変だと思いますので、ぜひこのブログを活用していただければと思います
これからも一緒に勉強していきましょう
ではまた!
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