変退色とは?染色堅牢度における変退色、汚染との違いについて解説

繊維製品の基礎知識
この記事はこのような人にオススメ!

・変退色とは?
・変退色と汚染はどう違うの?
・変退色を確認する染色堅牢度試験は?

どもどもTにぃです

「変退色(へんたいしょく)」という言葉をご存知でしょうか?

変退色とは染めた色が外的作用によって変色したり退色したりしてしまうことです
変退色は繊維関係の仕事に携わる人であれば染色堅牢度に関する言葉としてよく見聞きすると思います

染色堅牢度に関しては下の記事で解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください

   
また染色堅牢度に関する言葉として変退色と合わせて「汚染」という言葉も見聞きすることが多いと思いますが、変退色と汚染の違いについてしっかりと理解できているでしょうか
これら2つは同じような場面で見聞きする言葉であり、特に歴の浅い人であれば混同してしまいがちなものですが、明確に異なるものであり染色堅牢度を理解する上でこれらの違いを理解することは必要不可欠となってきます

今回はそんな変退色について解説していこうと思います

この生地を読むことで、変退色とは、汚染との違いや変退色を確認する試験についてお分かりいただけ、変退色についての理解が深まると思います

ぜひ最後までご覧ください

   

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変退色とは?

変退色

・変色あるいは退色すること
・染料の分解や脱落で起こる
・染色堅牢度試験で確認
・変退色用グレースケールで評価
・消費者苦情で最も多い

変退色とは染められている色が外的作用によって変色あるいは退色することです

そもそも変色と退色は異なるものです
変色とは元の色から変わってしまうことであり、黄変などが例として挙げられます
退色とは色褪せて元の色よりも薄くなってしまうことです

つまり変退色とは元の色から変わってしまうこと全般を指す言葉となります

黄変に関しては下の記事で解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください

   
変退色は繊維に染まっている染料などが光照射、熱処理、湿潤処理、ガスなどの外的作用によって化学的に分解したり、物理的に脱落することによって起こります

これらの外的作用に対する抵抗性の評価法として染色堅牢度試験があり、各外的作用による変退色の度合いはそれぞれの染色堅牢度試験で確認することができます

また変退色の度合いは変退色用グレースケールと呼ばれる見本と比較して判断されます
基本的には1級〜5級の間の数値で判断され、数字が大きい方が変退色の度合いが低く良好な結果となります

衣服における消費者苦情の中では変退色に関するものが最も多いとされており、染色堅牢性は外観性能の中でも非常に重要なものなっています

   

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変退色と汚染はどう違うの?

汚染

・染料が添付白布に付着すること
・汚染用グレースケールで評価
・汚染のみ確認する堅牢度試験もある

染色堅牢度試験の結果で「変退色」と併せて「汚染」という項目を見たことがある人もいると思います

実は染色堅牢度試験は検査内容しだいでは「変退色」だけでなく「汚染」の項目も確認する場合があります

汚染とは染色堅牢度試験で試験対象となっている生地から脱落した染料が添付白布に付着して汚してしまうことをいいます
例えば、試験対象の赤生地と合わせて白生地を入れて試験に入れることで、白生地に赤色が移ってしまった場合が汚染にあたります

この汚染も変退色と同様に汚染用グレースケールを用いてその度合が判定されます

ちなみに染色堅牢度の種類によっては変退色は確認せずに汚染のみを確認するものがあります
その代表例としては「摩擦堅牢度」「色なき」などが挙げられます
色なきに関しては下の記事で解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください

   
逆に変退色のみを確認するものや変退色と汚染両方を確認するものもあります
変退色を確認する染色堅牢度を次に解説していきます

   

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変退色を確認する堅牢度試験は?

変退色を確認する堅牢度試験

・洗濯堅牢度
・水堅牢度
・汗堅牢度
・耐光堅牢度
・ドライクリーニング堅牢度  等

先程の通り、全ての染色堅牢度で変退色の項目を確認できるわけではありません
とはいっても変退色を確認できる染色堅牢度の種類は数多くあります
それぞれ解説していきます

   

洗濯堅牢度

洗濯に対する染色堅牢度
規定の条件で洗濯し、水洗、乾燥後に判定します
判定は変退色の度合い、添付白布への汚染、洗浄液汚染の最大3項目で評価します

   

ドライクリーニング堅牢度

ドライクリーニングに対する堅牢度
所定の試験液で処理し、乾燥した後に判定する
変退色、汚染、および試験液汚染の程度を確認

   

水堅牢度

水に対する染色堅牢度
室温で水に浸漬し余剰の水を搾り取った後に試験機にて圧力を加えて4時間処理します
変退色および添付白布への汚染の度合いを評価します

   

汗堅牢度

汗に対する染色堅牢度
酸性、アルカリ性の人工汗液に浸漬したものを試験機にて圧力を加えて4時間処理します
変退色および添付白布への汚染の度合いを評価します

   

耐光堅牢度

光照射に対する染色堅牢度
実際の日光による試験と加速するために人工光源を用いる試験とがあり、後者のうちの第3露光法が一般的とされます
この試験では変退色のみを確認することができます

   

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まとめ

まとめ

・変退色は変色あるいは退色すること
・染料の分解や脱落で起こる
・染色堅牢度試験で確認
・汚染は染料が添付白布に付着すること
・全ての堅牢度で変退色が確認できるわけではない

今回は変退色について解説してきました

変退色とは染められている色が外的作用によって変色あるいは退色することです

繊維に染まっている染料などが光照射、熱処理、湿潤処理、ガスなどの外的作用によって化学的に分解したり、物理的に脱落することによって起こります

これらの外的作用に対する抵抗性の評価法として染色堅牢度試験があり、各外的作用による変退色や汚染の度合いはそれぞれの染色堅牢度試験で確認することができます

汚染とは染色堅牢度試験で試験対象となっている生地から脱落した染料が添付白布に付着して汚してしまうことをいいます

染色堅牢度の種類によって、変退色のみを評価するもの、汚染のみを評価するもの、変退色と汚染を評価するものがあります
変退色を評価する染色堅牢度の種類としては「洗濯堅牢度」「汗堅牢度」「耐光堅牢度」などが挙げられます

変退色について、汚染との違いにお分かりいただけたでしょうか

衣服などの繊維製品の中で消費者苦情として最も多いものは色に関する苦情であり、その中でも変退色に関する苦情が最も多いとされています

つまり変退色は製品において最も気をつけなければいけない点の1つであるといえるでしょう

ぜひこの機会に変退色の意味と重要性をしっかりと理解していただき、製品の品質へと反映していただければと思います

ではまた!

   

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