どもどもTにぃです
羽毛布団やダウンジャケットの中綿として有名なのがダウンとフェザーです
これらは一見他の繊維とは異なる形状をしており、ここから糸や生地を作り出すことはできないので繊維として捉えにくいですが、分類上は動物繊維の中の羽毛繊維に分類されます
動物繊維に関しては下の記事で解説していますので合わせてご覧ください
そんなダウンとフェザーですが、その違いについて知っていいますか?
どちらも中綿として同じようなものと認識している方は多いのではないでしょうか
実はダウンとフェザーは採取できる部位、繊維の形状、使用することで得られる効果など異なる特徴を持つものなのです
今回はそんなダウンとフェザーの違いについて、そしてそもそもの羽毛繊維について解説していこうと思います
この記事を読むことで羽毛繊維について、ダウンとフェザーの違いについてお分かりいただいただけ、それぞれを使用した製品の特徴について理解が深まると思います
ぜひ最後までご覧ください
羽毛繊維とは
羽毛繊維とは水鳥の体表から採取した毛のことです
この水鳥の代表例としてカモ、アヒル、ガチョウなどが挙げられます
ダウンとフェザーはこの羽毛繊維に分類されるものです
ダウンは体表に生えており主に胸元部分から採取できます
そしてそのダウンを覆うようにして生えているのがフェザーです
ダウンとフェザーはそれぞれ形状も異なり、同じ羽毛繊維でも特徴が異なるものです
そのためそれぞれの特性を活かすために混合して使用される場合が多いです
混率としてはダウン90%、フェザー10%の組み合わせが多いように思います
布団においてはダウン50%以上のものを羽毛布団、フェザー50%以上のものを羽根布団と呼ぶそうですよ
羽毛繊維の特徴
羽毛繊維の特徴としてまずは軽くて暖かいということが挙げられます
特にダウンは空気を多く含むことができ、その集合体としてはなおさら沢山の空気を抱え込むことができます
空気は熱伝導率が低いため断熱材のような働きをするので保温効果が得られるということですね
ボリューム感があることも特徴です
ボリューム感があることに加えてへたりにくいため、ボリューム感が長期間保持できます
一度圧縮したとしても、再度空気を含ませることでボリューム感が回復します
そして吸放湿性が高いことも特徴です
羽毛繊維は動物性たんぱく質であるため、吸湿性は高いとされます
またボリューム感があることで放湿性も高くなり湿り気を感じにくくなっています
ダウンとフェザーの違い
ダウンは水鳥の胸部分から少量しか採取できない羽毛です
タンポポの綿毛のような形状をしており、ダウンボールと呼ばれる場合もあります
空気を多く含むことから軽量で保温効果があるところが特徴です
一般的に体の大きい水鳥のほうが大きなダウンを採取することができ、性能面においても高品質となるので高価な傾向です
一方フェザーは羽根そのものの形状をしています
ダウンを覆うようにして生えているフェザーを特にスモールフェザーと呼び、柔らかく弾力性があり通気性に優れます
羽根に生えているフェザーは少し硬いため敷布団や枕の詰め物に使用され、スモールファイバーはダウンと混ぜて使われます
実はダウンとフェザーの保温性能はデータ的には差がありません
ただしこれはダウン、フェザーをどのくらい詰め込んで計測するかによって異なる結果となってしまいます
ダウンは空気を含みやすく圧縮に対する抵抗力が小さいため沢山詰め込むことができ条件によって数値が大きく変わってしまいます
一方フェザーは詰め込み量による影響が少なく、比較的安定した結果が出やすいです
陸鳥羽毛は羽毛繊維として利用されない
羽毛繊維は水鳥から採取できるダウン、フェザーのことを指します
それなら同じ鳥類の陸鳥からも採取できるのでは?とは思いませんか
実は陸鳥から採取する羽毛も水鳥から採取する羽毛も保温性に関しては大きな差はありません
しかし陸鳥の羽毛を使用しない大きな理由があるんです
まずは残留歪みが大きいということです
これはその力が加わった後に変形が直りにくいということです
製品を使用していて外力が加わることは常にあります
そのたびに変形して回復しないとなると長期間使用することはできないですよね
また弾力性、ボリューム感で陸鳥の羽毛の方が劣ることも理由として挙げられます
ダウンジャケットも布団も弾力性とボリューム感が必要な製品です
それが劣るとなると使用するメリットが感じられなくなってしまいますよね
これらは水鳥と陸鳥の羽毛形状の違いによるところが大きいとされています
まとめ
今回は羽毛繊維について、ダウンとフェザーの違いについて解説してきました
ダウンは綿毛状であり軽量で保温性を、フェザーは羽根状で弾力性と通気性を担うという感じでしょうか
もちろん製品によって求める性能が異なるのでダウンとフェザーの混率は変わりますし、求める効果も変わってくると思います
ダウンもフェザーも動物から採取されるものですので、動物保護の視点から使用を反対する意見もあります
そのため代替品として化学繊維綿を使用したウエアも開発されています
ただダウンのようなボリューム感が上手く出せずに、再現するにはまだまだ課題は多いようです
ダウンもフェザーも動物から採取しているので人の手によって工業的に作り出せる繊維ではありません
そこをしっかり理解した上で、ダウンやフェザーを使った製品は長く大切に使用していく必要があると思います
ダウンやフェザーを使うのが良いか悪いかということではなく、必要以上に使うことを避けることが重要だと思います
購入する際には本当に必要なものなのかを考える、使用する際には正しい取り扱いをするということが必要でしょう
これからも正しい知識、正しい取り扱い方法を一緒に勉強していきましょうね
ではまた!
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