染色堅牢度とは?染色堅牢度の種類も含めて解説

染色堅牢度繊維の基礎知識
この記事はこのような方にオススメ!

・染色堅牢度って何?
・染色堅牢度にはどのような種類があるの?
・染色堅牢度はどれくらいあれば合格なの?

どもどもTにぃです

みなさん染色堅牢度(せんしょくけんろうど)って聞いたことはありますか?

染色堅牢度とは一言で説明すると「ある作用に対する色の耐久力を表したもの」です
染色堅牢度は一般の方にはなかなか馴染みの無い言葉だと思いますが、繊維業界では知らない人はいないくらいの非常に有名な言葉です
そしてこの染色堅牢度次第でこの糸や生地が使用できるのか、この衣類は消費者が取り扱っても大丈夫なのかが決まるというとても重要なものでもあるんです

例えばこの染色堅牢度が悪い衣類があったとします
それを着用したり洗濯したりクリーニングに出したりすると途端に色落ちや色移りしてしまうでしょう
1回着ただけなのに、1回洗濯しただけなのに色落ちしたりしてしまったらクレームになってしまいますよね
それを防ぐために染色堅牢度で色落ちや色移りのしやすさを確認して、しやすいものは不合格として使用しないという風にするんですね

今回はそんな染色堅牢度について解説していこうと思います
この生地を読むことで染色堅牢度について理解することができ、衣類の色落ちや色移りに対してどのようなことが試験されているのかがお分かりいただけると思います

ぜひ最後までご覧ください

 

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染色堅牢度とは

染色堅牢度

染色堅牢度とは繊維および皮革の染色製品がその製造工程や保管および着用中に受ける様々な物理的、化学的作用に対する耐久性のことです
つまり簡単にいうと「ある作用に対する色落ちや色移りなどの耐久性を表したもの」ということです
ある作用には「洗濯」「汗」「日光」「摩擦」など様々なものがあります

日本ではJIS(日本産業規格)によって染色堅牢度を確認する試験方法や判定方法が定められています
正確に染色堅牢度を確認するにてこのJIS規格に則って試験をする必要があります

ちなみに染色堅牢度は切れる、破れる、伸びるなどの物理的な丈夫さを表すものではありません
物理的な丈夫さは「物性」と呼ばれる場合が多いです
物性も染色堅牢度もまとめて「物性」と呼ぶ方も多いので意味としては通じますが、厳密にいうと物性と染色堅牢度は異なるものですので覚えておくと良いと思います

 

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染色堅牢度の合格ラインはそれぞれ

染色堅牢度 基準
染色堅牢度の判定

・染色堅牢度は1級から5級の級数判定
・比較対象はグレースケール
・明確な合格ラインの決まりがあるわけではない

染色堅牢度は実際にどのくらい色落ちや色移りしたかの見た目で判断します
その程度によって1級から5級のどの級数くらいなのか判定されます
最も結果が悪いものが1級で最も結果が良いのが5級判定となり、5級の場合はほぼ見た目に変化が無い場合とされます
※後に紹介する耐光堅牢度は1級〜8級

ではどれくらいの見た目の変化が1級、2級、3級と判断するのかというと標準見本となるグレースケールというものと比較して判定されます
※後に紹介する耐光堅牢度ではブルースケールの場合あり
2級はこの程度の変化、3級はこの程度の変化という風にそれぞれの級数によって見本となるものがあり、それに一番近いものが級数とされます
これは見た目の変化を見るもので人の目によって判断されます

私なんかは微妙な色の違いに鈍いヤツですので、この級数判定をされる方は本当にすごいなと思います

これら染色堅牢度は級数という形で数字として評価されます
しかしこの堅牢度は明確に決められた合格ラインがあるわけではありません
これは繊維製品は多岐に渡るため、用途や使用シーンがそれぞれ異なるので求められる性能も違うからなんです

基本的にはアパレル製品では3級か4級以上が必要という共通の目安はあります
またJIS規格でも繊維製品に求められる堅牢度の目安は存在します
しかし明確にそこを定めた法律などの決まりは存在していません
では誰が生地を使用しても大丈夫なのか判断するのかというと、それはアパレルメーカーです
アパレルメーカーがアイテムや用途、使用シーンに応じてこれくらいの耐久力は必要と思われる基準を持っているのです
極端なことをいえば、アイテムによっては1級の部分があったとしてもそこに耐久力を求めていなければ合格となる場合もあるかもしれません(あくまで極端なこというとですよ)

逆にジーンズなんかは色落ちを楽しむアイテムという側面もありますので、染色堅牢度が悪い部分があると思います
ただそれも商品の魅力の1つとしてそのまま販売されますし、それによってクレームになる場合も少ないと思います
一概に染色堅牢度が悪いからダメということでもなく、その判断はあくまでメーカー側ということです

染色堅牢度が良くない場合には洗濯ラベルに付記用語として記載される場合が多いのでしっかりと確認してください

 

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染色堅牢度の種類

洗濯 堅牢度
染色堅牢度の代表例

・洗濯堅牢度
・汗堅牢度
・耐光堅牢度
・アイロン堅牢度
・摩擦堅牢度
・塩素漂白堅牢度
・ドライクリーニング堅牢度

【洗濯堅牢度】
洗濯による変色、退色、色移りを確認するもの
実際の洗濯機を使用し、水洗、乾燥後判定
判定は「変色、退色の度合い」「一緒に洗濯する白生地への色移り」「洗浄液の汚染」の3項目で評価

【汗堅牢度】
汗による変色や退色、色移りを確認するもの
酸性、アルカリ性の人工汗液に浸した生地を試験機を使用して加圧し一定温度を一定時間かける

【耐光堅牢度】
光照射による変色、退色を確認するもの
実際に日光に晒す試験と人工光源を使用する試験がある
人工光源を使用する試験は自然の諸条件を模した短時間の促進試験で季節や市域さに左右されない
ブルースケールを使用し、1級から8級判定

【アイロン堅牢度】
別名ホットプレッシング堅牢度
アイロンがけやカレンダー加工における変色、退色、色移りを確認するもの
ホットプレス機を使用する方法と電気アイロンを使用する方法がある

【摩擦堅牢度】
摩擦に対する耐久性を確認するもの
試験したい生地を一定の荷重をかけた白生地で摩擦し、白生地への色移りを確認する
染色堅牢度試験の場合は摩擦による色移りを確認するものであるため、表面の毛羽立ちを確認するものとは別

【塩素漂白堅牢度】
塩素系漂白剤による変色や退色を確認するもの
次亜塩素酸ナトリウムまたはリチウムを使用して処理する
水道水やプール水など塩素殺菌処理された水に対する変色や退色を見るものは塩素処理水堅牢度として別に存在する

【ドライクリーニング堅牢度】
ドライクリーニングによる変色、退色、色移り、液汚染を確認するもの
実際のドライクリーニングに則してパークロロエチレンを用いる方法と工業用ガソリン(石油系溶剤)を用いる方法がある

今回は比較的身近なものを選びましたが、実際にはこれら以外にも様々な種類があります

 

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まとめ

まとめ

・染色堅牢度とはある作用に対する色の耐久力を表したもの
・消費者クレームにならないように事前確認のために必要
・標準見本と比較し級数にて判定
・合格ラインに関する決まりは無く、アイテムや用途によって求められる基準は変わる
・洗濯、汗、耐光、アイロン、摩擦、塩素漂白、ドライクリーニングなどの種類がある

今回は染色堅牢度に関して解説してきました

実際に私達が着ている衣類に使用されている生地も染色堅牢度試験を実施して変色、退色、色移りの度合いを確認していると思います
そしてその結果一般消費者が取り扱っても問題が無いレベルのものが実際に製品となっています
そう思うと事前にしっかり確認しているので多少なりとは安心感がありますよね

ただし変色、退色、色移りが懸念される取り扱いに関しては注意喚起の意味で洗濯ラベルに付記用語として記載されます
なのでいくらメーカーが合格とした生地だったとしても、取り扱いの前にはしっかり洗濯ラベルを確認しましょう
そこに書いてある上で取り扱いを間違えた場合には間違えた側の過失となってしまう場合がありますので注意したいですね

メーカー側も使用を想定した染色堅牢度試験などを実施して、製品の特性を把握しています
そのメーカーからのメッセージをしっかりと受け取って正しく取り扱っていきましょうね

ではまた!

 

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