どもどもTにぃです
衣類、マスク、インテリア、寝具など私たちの生活は繊維製品無しでは考えられないほどに多くの繊維製品を使用しています
その繊維製品のもとになっている「繊維」についてみなさんはどのような印象をお持ちでしょうか?
「そもそも繊維の定義ってなに?」
「繊維ってどんな種類があるのかあまり知らない」
という方は結構多くいらっしゃるのではないかと思います
「洋服」というと非常に身近な存在に感じますよね
しかし「繊維」になった途端にイマイチ分からないものになってしまうのは非常に残念です
これは料理に例えると
「とんかつ」は知っているけど「豚肉」はあんまり知らない
のような状態になっていると思います
これってなんだかおかしな状態だと思いませんか?
繊維は私たちの生活に欠かせないものです
そんな繊維について今回は改めて解説していこうと思います
この記事を読むことで繊維に対しての知識が増え、繊維とは何なのかについてご理解いただけると思います
ぜひ最後までご覧ください
繊維とは
JIS L 0204 では繊維とはこのように定義されています
「糸、織物などの構成単位で、太さに対して十分の長さを持つ細く柔軟なもの」
上記では繊維を説明するにあたり3つの特徴が書かれています
①糸、織物などの構成単位
②太さに対して十分の長さ
③柔軟なもの
①については糸のもとになるものということです
基本的には織物などの生地は糸から作られるものですので、糸自体が生地を構成するものになります
なので繊維とは糸を構成するもの、すなわち糸のもとになるものということになりますね
②は細長いということになると思います
「太さに対して十分の長さ」ということは「太さよりも長さの方が大きい」ということをになります
しかも「十分の」ということなので「長さがちょっと長い」という程度ではなく、「太さに比べて長さが何倍もある」という状態を指すと思われます
これをすごく端的にいうと「細長い」という言葉になるでしょう
③はそのままの意味で柔らかいものということです
つまり繊維はしなやかなものでないといけないということですね
なので針のように細長いものでも硬いものは繊維とは認められないということです
以上をまとめると繊維とは
「糸のもとになるもので細長くしなやかなもの」
ということになると思います
なんだか抽象的な定義のように思えますよね
しかし繊維はとても幅が広いため、ある程度抽象的になってしまうのは仕方ないかなと思います
繊維を定義する上での3つの特徴をぜひ覚えていただければと思います
繊維の生い立ち
古くから人類は繊維を生活に利用し、人類の文化は繊維とともに発展してきました
天然材料は年月の経過とともに分解され自然に還りますが、古代文明の移籍からは人類が身近な材料から衣服を製作してきた証を見ることができます
自然から入手できる材料は気候風土によって異なり、インダス文明では綿、ナイル文明では麻、メソポタミヤ文明では毛、黄河文明では絹が衣服の材料として使われていたことが知られています
そしてそこからそれらの天然繊維は長らく使い続けられるようになりました
時代は進みその後の科学技術の進歩によって人類は自らの手で繊維を作ろうと試みるようになります
そして産業革命頃の19世紀に世界初の化学繊維である再生繊維のキュプラとレーヨンが発見されました
その後更に技術革新は進み、合成化学の進歩によって繊維化することを目的とした必要な性質を付与した材料を化学的に合成することが可能となりました
そしてこの材料を紡糸することによって合成繊維が作り出されることとなりました
化学繊維の製造技術は急速に進歩し、生産量は飛躍的に増大しました
現在では化学繊維の生産量は天然繊維を有に超え、繊維総生産量の過半を占めることとなっています
また優れた機能性が付与された高機能繊維も多く登場し、先端技術の材料として期待される素材とされています
これまでと同様に繊維は人類の生活を支える大切な役割を果たす存在になり続けると思います
繊維の種類
繊維は大きく分けて2種類に分類することができます
それが「天然繊維」と「化学繊維」です
それぞれ解説していきます
天然繊維
天然繊維とは自然界に繊維の状態で存在するものの総称です
天然繊維はさらに、綿や麻などの植物繊維、羊毛や絹などの動物繊維、石綿などの鉱物繊維に分類することができます
天然繊維は自然界に存在するものであるため、自然に還りやすく化石燃料を使用しないため環境に優しい繊維と考えられています
昨今話題のサスティナブルに合致した繊維ということが言えるでしょう
天然繊維に関しては下の記事で解説していますのでぜひご覧ください
化学繊維
化学繊維とは化学的手段を用いて人工的につくられる繊維の総称です
化学繊維はさらに、レーヨンやキュプラなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、ポリエステルやナイロンなどの合成繊維、炭素繊維やガラス繊維などの無機繊維に分類することができます
化学繊維は人工的につくることができる繊維であるため、生産量や品質の面で安定生産が可能です
また繊維自体に機能性を付与したり着色したりと自由度が高く、産業資材などに使われる高機能繊維は化学繊維のみとなっています
合成繊維は化石燃料からつくられるということで原材料の枯渇や環境負荷などが懸念されていますが、環境配慮型として植物由来原料を使用したものやリサイクル原料から作られるものなどサスティナブル社会に貢献できるものも続々と出てきています
化学繊維に関しては下の記事で解説していますのでぜひご覧ください
まとめ
今回は繊維について解説してきました
「繊維とは何か説明してください」といわれると困ってしまう人は多いですよね
何となく分かってはいるけど、言葉にして説明するのが難しい
繊維はその代表例ではないでしょうか
今回の記事を読むことで繊維とは何かを簡単に説明できるようになったかと思います
繊維の生い立ちにもあったように古くから人類は繊維を利用してきており、人類の歴史は繊維とともに歩んでいると言っても過言ではありません
古くから今日まで人々の生活を支えてきたように、これからも私たちの生活は繊維によって成り立つことになると思います
「繊維を知ることで生活の質が変わる」
今後も人類は繊維とともに歩んでいくことになると思います
これからも一緒に繊維の勉強をしていきましょうね
ではまた!
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