どもどもTにぃです
みなさん番手という言葉を目にしたことはありませんか?
ミシン糸の20番手60番手や衣類、タオルの表記で細番手太番手のような表記を見たことはあるのではないでしょうか
番手とは糸の太さを表す指標のことです
その数字によってその糸の太さが目安として判断できます
(ただし厳密な直径などを表すものではありません)
以前の記事で糸の太さを表すものとしてデシテックスを紹介しました
デシテックスに関しては下の記事を参考にしてください
こうなると
「ん?番手とデシテックスはどう違うの?」
という疑問を抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか
糸の太さを表すもので番手とデシテックスという言葉が存在するからですよね
そのような疑問を解決するためにも今回は番手について解説していこうと思います
この記事を読むことで番手とデシテックスの違いを理解でき糸の太さ表記への理解が深まると思います
ぜひ最後までご覧ください
番手とは?
番手とは糸の太さを表す指標のことです
糸は繊維の集合体であり、その断面形状は不明確です
そのため糸の太さを直径で表すことは困難なのです
よって糸の質量と長さをもとにして計算する番手という表示法が使われています
なお同じような意味を表す言葉として繊度(せんど)という言葉もあります
番手=繊度という認識でもほぼ問題ないと思います
番手には恒重式番手と恒長式番手の2種類が存在します
これらは糸の種類によってそれぞれ使い分けられます
恒重式番手と恒長式番手
恒重式番手とは一定の重さに対してその糸の長さがどれくらいかを基準長さの倍数で表したものです
例えば1000gあたり1000mの糸を基準としたときに1000gあたり2000mの糸の場合は2×1000mで2番手となります
1000gあたり10000mの糸だと10×1000mで10番手という風になります
恒長式番手とは一定の長さにおける質量を表したものです
これは以前紹介したデシテックスが該当します
デシテックスは10000mあたりの重さを表したもので10000mで1gのものを1デシテックス(dtex)としています
なので10000mで100gの糸の場合は100dtexということになります
ここで注意していただきたいことがあります
恒重式番手は一定の重さのときにの長さを表したものです
同じ質量あたりで長さが長いということは同じ長さであれば軽いということになります
同じ繊維の糸であれば軽いということは糸が細いということになりますので恒重式番手は数字が大きいほど糸が細くなるということになります
逆に恒長式番手は同じ長さあたりの重さを表したものです
同じ繊維の糸であれば同じ長さで思いということはその糸は太いということを表しますので数字が大きくなるほど糸が太くなるということです
表記の数字が大きくなることで恒重式番手では細く、恒重式番手では太くなるということを覚えておいていただければと思います
ここは勘違いしやすい部分なのでしっかりとご理解いただきたいですね
恒重式番手と恒長式番手の使い分け
恒重式番手と恒長式番手の2種類存在しているということは条件によってそれぞれを使い分けているということです
ではどのような条件で使い分けているかというと、短繊維か長繊維かで使い分けます
長繊維と短繊維の違いについては下の記事をご覧ください
恒重式番手は主に短繊維糸の太さを表す際に使用されます
その中でも繊維の種類によってさらに分けられます
綿糸などに使用される綿番手、麻糸などに使用される麻番手、羊毛糸などに使用されるメートル番手です
それぞれ基準の重さや長さが異なるので同じ20番手でのどの番手表示なのかによってそれぞれ異なる重さ、長さになってしまうので注意が必要です
(ややこしいですよねw)
そのため最近では統一して短繊維でもデシテックス表示をしている場合もあったりします
恒長式番手は主に長繊維糸の太さを表す際に使用されます
恒長式番手にもデニールやデシテックスなどいくつか種類が存在します
こちらに関してはデニールとデシテックスの記事で説明していますのでそちらをご覧になってください
ややこしい綿番手、麻番手、メートル番手については次に説明します
綿番手、麻番手、メートル番手とは?
【綿番手】
綿番手は主に綿糸や綿用の糸を作る機械で作られた糸の太さを表す際に使用されます
基準は453.59g(1ポンド)で768.1m(840ヤード)、その何倍あるかを算出し番手とします
【麻番手】
麻番手は主に麻糸や麻用の糸を作る機械で作られた糸の太さを表す際に使用されます
基準は453.59g(1ポンド)で274.3m(300ヤード)、その何倍あるかを算出し番手とします
【メートル番手】
メートル番手は主に羊毛糸や羊毛の糸を作る機械で作られた糸の太さを表す際に使用されます
基準は1000gで1000m、その何倍あるかを算出し番手として表記します
メートル番手は羊毛糸の太さを表すことから毛番手と呼ばれる場合もあります
化学繊維の短繊維糸はどの機械で作られるかによってどの番手で表記されるか変わります
まとめ
今回は番手について解説してきました
番手とは糸の太さの目安を表すものであり、番手の中にデシテックスという種類があるということですね
同じ番手でも恒重式番手は数字が大きくなると細くなり、逆に恒長式番手では数字が大きくなると太くなるという部分がよく間違えやすい部分かなと思います
(私も最初の頃は勘違いしていました…)
細番手、太番手という言い方は細番手が細い糸、太番手が太い糸を表しているので分かりやすくていいですよね
糸の太さを表す方法でもいろいろな種類のものがあります
全てを細かく覚える必要はないと思いますが、数字が大きくなった場合にデニールやデシテックスでは太くなる、番手表示では細くなるという部分は覚えておいても良いかと思います
ストッキングやミシン糸など身近な部分で出てくる言葉ですので、いつか役に立つときが来るかもしれません
ではまた!
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