どもどもTにぃです
春夏衣料でよく使用される繊維として「麻繊維」があります
麻のジャケット、シャツ、ブラウス、パンツなどは夏らしさを演出するアイテムですね
そんな麻繊維ですが、実はいくつか種類があるのはご存知でしょうか?
そしてそれらはそれぞれ異なる特徴を持つものであり、麻繊維と言っても一概に全て同じ特徴のものというわけではないのです
今回はそんな麻繊維について解説していこうと思います
この記事を読むことで麻繊維の種類やそれぞれの特長をお分かりいただけ、麻繊維についての理解が深まると思います
ぜひ最後までご覧ください
衣料用麻繊維は2種類
麻繊維は天然繊維の中の植物繊維の一種です
植物繊維に関しては下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください
一言で麻繊維といっても、実は多くの種類があります
その例として「亜麻(あま)」「苧麻(ちょま)」「黄麻(おうま)」「サイザル」「マニラ麻」などがあります
これらのうち全てが私たちが普段着ている衣料用途に使用されているかというと、実はそうではありません
主に衣料用の麻繊維として使用されているのはこれらのうち亜麻と苧麻だけです
繊維製品品質表示規定でもこの2種類のみが「麻」として表示できるとしています
つまり私たちが着ている衣類は亜麻が苧麻のどちらかからできている可能性が高いということです
糸を作るのに適当な繊維の長さがあり、生地にしたときに強度が十分にあるのが亜麻と苧麻だけなので、これら2種類が衣料用として使用されています
ちなみにこれら以外の麻繊維は麻袋、ロープ、絵画用キャンバスなどの資材用途として活用されています
麻繊維共通の特徴としては吸放水性や吸放湿性が高く、熱の発散が良いことが挙げられます
このことから亜麻や苧麻は春夏物の衣料によく使用されています
今回は衣料用途で使用されている亜麻と苧麻をピックアップして解説してきます
亜麻(リネン)とは
亜麻とは温帯から亜寒帯に生育する亜麻科の一年生植物、またはその植物の茎から採取する靭皮(じんぴ)繊維のことです
英語では一般に植物から繊維までを「フラックス」、糸以降を「リネン」といいます
繊維の太さは15~24μm、長さ20~30mmと、各種の麻繊維の中で最も細くて短いのが特徴です
このことから亜麻は綿に似た柔らかな風合いとなっています
また伸びが少なく適度のハリがあり、耐洗濯性に優れています
よって清潔感が求められるシャツ、婦人服、高級テーブルクロスなどに使用されています
リネンシャツに関しては下の記事で解説していますので、合わせてご覧ください
苧麻(ラミー)とは
苧麻とは温帯から熱帯に生育する蕁麻(いらくさ)科の多年生植物、またはその植物の茎から採取される靭皮繊維のことです
苧麻はラミーと呼ばれる場合もあります
繊維の太さは30~50μm、長さは20~200mmと不揃いではあるが平均60mm以上はあります
苧麻は亜麻よりも繊維が太く長いということになりますね
このことから苧麻は引張強度が非常に高く、天然繊維では最も高いとされています
また硬さもありシャリ感のあるタッチとなっており、苧麻のほうがより麻らしい風合いを感じる人も多いかもしれませんね
熱伝導率もあり、吸水性もあるため接触冷感をより感じやすいのも苧麻かと思います
接触冷感の仕組みに関しては下の記事で解説していますので、合わせてご覧ください
まとめ
今回は麻繊維について解説してきました
麻繊維は植物繊維の一種で、「亜麻」「苧麻」「黄麻」「サイザル」「マニラ麻」「大麻」などいつくか種類があります
その中で衣料用として使用されており、品質表示に「麻」と表示できるのは亜麻と苧麻だけです
麻繊維は水分や熱の吸収性、発散性が高いため春夏向けの衣類に使用されます
亜麻は亜麻科の植物から採取される繊維で、繊維が細く短いため綿のような柔らかい風合いで耐洗濯性に優れています
苧麻は蕁麻科の植物から採取される繊維でう、繊維が太く長いため引張強度が高くシャリ感が強いことが特徴です
一言で「麻繊維」といっても、いくつか種類があり、それぞれ異なる特徴のものだということがお分かりいただけたと思います
春夏になると麻繊維のアイテムが出回るようになります
麻繊維のアイテムを選ぶ際には、ぜひこの記事を思い出していただき参考にしていただければと思います
ではまた!
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