どもどもTにぃです
衣服、ストッキング、スポーツウエア、アウトドア用品、インテリアファブリックとあらゆる用途で利用されているのがナイロン繊維です
ナイロンについては下の記事でも解説していますので合わせてご覧ください
そんなナイロンには実はいくつか種類があるのはご存知でしょうか?
私たちは使用しているナイロン繊維は主に2種類あり、それが「66ナイロン」と「6ナイロン」です
では66ナイロンと6ナイロンはどのような違いがあるのでしょうか
実は性能としては大体同じようなものなのですが、生まれた歴史や原料が異なるのです
今回はそんな66ナイロンと6ナイロンの違いについて解説していこうと思います
この記事を読むことで66ナイロンと6ナイロンの違いについてお分かりいただけ、ナイロンについての知識が深まると思います
せひ最後までご覧ください
66ナイロンとは
66ナイロンは1935年にデュポン社にて開発されたナイロン繊維です
この66ナイロン繊維が世界初の合成繊維とされています
ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸からポリマーが合成され、溶融紡糸によって繊維化することで66ナイロンがつくられます
世界初の合成繊維ということもあり世界的には66ナイロンが多く生産され普及しています
6ナイロンとは
6ナイロンは1941年に東洋レーヨン(現:東レ)にて開発されたナイロン繊維です
6ナイロンはカプロラクタムが原料となっており、66ナイロンとは異なる方法にて作られます
先に開発されていた66ナイロンの製造特許を侵害しない方法で66ナイロン同等のものを作るために異なる原料と製造方法にて開発されたといわれています
(※諸説あり)
日本で開発されたということもあり、日本国内で生産されているナイロンは6ナイロンが主となっています
66ナイロン、6ナイロン性能の違い
66ナイロンも6ナイロンも粘り強さと耐摩耗性に優れており、一般的に認識されているナイロンの特性はどちらにもあります
双方の物性値は下のようになります
66ナイロン | 6ナイロン | |
引張強さ (cN/dtex) | 4.4〜5.9 | 4.2〜5.6 |
伸び率 (%) | 25〜38 | 28〜45 |
乾湿強度比 (%) | 90〜95 | 84〜92 |
密度 (g/cm3) | 1.14 | 1.14 |
工程水分率 (%) | 4.5 | 4.5 |
軟化点 (℃) | 230〜235 | 180 |
融点 (℃) | 250〜260 | 215〜220 |
66ナイロンと6ナイロンではおおむね物性値に大きな差はありません
強いて言えば、66ナイロンが耐熱性があると言えると思います
6ナイロンの融点が220℃であるのに対して、66ナイロンの融点が260℃となっています
この耐熱性があることによって、耐熱性を要する産業資材用途では66ナイロンのほうが適する場合があります
一方この表には記載がありませんが、染色性は6ナイロンのほうが良好とされています
まとめ
今回は66ナイロンと6ナイロンの違いについて解説してきました
66ナイロンはデュポン社によって開発されたナイロン繊維です
ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸を原料としてつくられ、世界的に普及しています
6ナイロンは東洋レーヨンによって開発されたナイロン繊維です
カプロラクタムを原料としてつくられ、日本国内で普及しています
66ナイロンも6ナイロンも耐摩耗性などの一般的なナイロンの特性は有しており、双方の間で物性値に大きな差はありません
強いて言えば、66ナイロンは融点が260℃と6ナイロンよりも高く、耐熱性があると言えます
一方で6ナイロンは染色性が良いとされています
どちらもナイロンには変わりないので、強度や耐摩耗性などのナイロンに求められる性能はあります
正直なところ耐熱性や染色性に差があると言っても、そう大きな差ではないので、ほぼ同等のものという認識でも問題無いと思います
ただし高温下にさらされる場合には66ナイロンが有利になる場合がありますので、そこは覚えておくと良いと思います
ナイロンの製品を見た際にはぜひこの記事を思い出してくださいね
ではまた!
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