どもどもTにぃです
みなさん「コアスパンヤーン」という糸をご存知でしょうか?
コアスパンヤーンとはその名の通り芯糸(コア)に短繊維(スパン)を組み合わせた糸です
繊維同士の組み合わせ方法としては混紡や混繊など様々な種類がありますがコアスパンヤーンはそれらとは異なる組み合わせ方の糸です
混紡に関しては下の記事で解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください
異なる繊維を組み合わせることでそれぞれの特性を併せ持った糸をつくることができ製品に大きなメリットをもたらすことができます
今回はそんなコアスパンヤーンについて解説していこうと思います
この記事を読むことでコアスパンヤーンとは、その特徴や例についてお分かりいただくことができ、コアスパンヤーンについての理解が深まると思います
ぜひ最後までご覧ください
コアスパンヤーンとは?
コアスパンヤーンとは芯糸に短繊維を巻き付けた糸のことです
芯糸は主に長繊維糸となり、そこに鞘(さや)状に短繊維を巻き付けることで芯鞘2層構造の糸となります
長繊維、短繊維に関しては下の記事で解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください
コアスパンヤーンは精紡工程で延伸した繊維束(スライバー)の中央に芯となる長繊維糸を供給して加撚することでつくられます
つまり長繊維糸、短繊維糸をそれぞれつくった上で撚り合わせているのではなく、長繊維を予め準備した上で紡績工程内でつくられるのです
芯部分と鞘部分に異なる繊維を用いることでそれぞれの特性を持ち合わせた糸にすることができます
用途に応じて適した繊維を用いることで必要な特性を併せ持った糸をつくることが可能ということですね
またコアスパンヤーンはコアヤーン、コアスピニングヤーン、シースコアヤーンなどと呼ばれることもあります
コアスパンヤーンにはどんなものがあるの?
コアスパンヤーンは芯鞘それぞれに異なる繊維を用いることで数多くの組み合わせがあります
今回は芯糸に2種類の長繊維を用いた場合の例を紹介します
【芯:ポリエステル 鞘:短繊維】
芯糸にポリエステル長繊維糸を用いることで外観、風合いなどは短繊維の特性を持ちながら強度補強、伸度確保された糸をつくることができます
この場合は短繊維含有率が20〜50%程の場合が多く強度、伸度を活かして縫い糸、工業用織物、作業服などに使用されます
【芯:ポリウレタン 鞘:短繊維】
芯糸にポリウレタン弾性糸を用いることで外観、風合いなどは短繊維の特性を持ちながら高いストレッチ性のある糸をつくることができます
この場合は強い締め付けを必要とするものを除き、通常ポリウレタン含有率は5〜10%で良好な伸縮性を持つ糸となります
まとめ
今回はコアスパンヤーンについて解説してきました
コアスパンヤーンとは芯糸に短繊維を巻き付けた糸のことです
芯糸は主に長繊維糸となり、そこに鞘(さや)状に短繊維を巻き付けることで芯鞘2層構造の糸となります
芯鞘に異なる繊維を用いることでそれぞれの特性を持ち合わせた糸にできることが特徴です
芯糸にポリエステルを用いることで強伸度UP、ポリウレタンを用いることで高ストレッチ性など用途に応じて適した繊維を用いて必要な特性を付与できます
コアスパンヤーンは長繊維と短繊維それぞれの特性を併せ持つとても面白い糸だということがお分かりいただけたのではないでしょうか
繊維はそれぞれ特徴がありながらもそれぞれを組み合わせることができ、その組み合わせは数多くあります
用途に応じて最適な組み合わせをして必要な性能を持たせることができる点に繊維の無限の可能性を感じます
これからも一緒に勉強していきましょう
ではまた!
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